A さん(28 歳、 1 回経産婦)は無月経に気付き受診し、妊娠 8 週と診断された。
視診で会陰部や腟内に乳頭状の疣贅を認めた。
腟鏡診では子宮頸部に病変は認めない。
A さんは「 3 か月ほど前から外陰部が痒くなりました」と話している。
A さんへの説明で適切なのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
会陰部や腟内に乳頭状の疣贅(いぼ)がみられ、外陰部の痒みを伴っています。
これはヒトパピローマウイルス(HPV)による尖圭コンジローマの所見です。
【選択肢別解説】
1:× 尖圭コンジローマが流産のリスクを高めることはありません。
根拠のない説明で、妊婦の不安をあおることになります。
2:○ 妊娠中は外用薬の安全性が確立していないため、疣贅を外科的に除去する治療(切除、レーザー蒸散、凍結療法など)を行います。
分娩時に疣贅が残っていると、産道感染や出血の原因になるため、分娩までの治療が望まれます。
3:× 鵞口瘡は、カンジダによる口腔内の感染症です。
尖圭コンジローマが産道感染した場合に児に起こりうるのは、若年性の呼吸器乳頭腫症です。
4:× 尖圭コンジローマの原因は、ヘルペスウイルスではなくヒトパピローマウイルス(主に6型と11型)です。
ヘルペスウイルスは、痛みを伴う水疱や潰瘍をつくる性器ヘルペスの原因です。
【ポイント】
尖圭コンジローマは「HPV6型・11型」「乳頭状・鶏冠状の疣贅」「妊娠中は外科的治療」と押さえます。
妊娠中は疣贅が増大しやすいことも特徴です。