A ちゃん(生後 2 時間、男児)の母親(経産婦)は妊娠前から 10 本/日の喫煙をし、妊娠判明後も禁煙できなかったが、それ以外に妊娠、分娩経過で異常はなかった。
A ちゃんは在胎 40 週 3 日、自然分娩で出生した。
出生体重 2,520 g、身長 49.0 cm、頭囲 33.0 cm。
Apgar〈アプガー〉スコアは 1 分後 9 点、 5 分後 9 点。
出生後の全身状態は問題なく、生後 15 分から早期母子接触を開始している。
A ちゃんのバイタルサインは、体温 37.3 ℃、呼吸数 50/分、心拍数 160/分、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97 %(room air)。
出生後まだ初回排尿、排便はみられていない。
A ちゃんは日齢 6 に母親とともに退院した。
日齢 30、 1 か月児健康診査の受診のため A ちゃんは母親と来院した。
体重増加は良好で診察は問題なく終了したが、母親は A ちゃんと視線が合わず、A ちゃんの目が見えているのかどうかを心配している。
健康診査に立ち会った助産師から母親の心配への声かけで適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
生後1か月の児と視線が合わないことを母親が心配しています。
新生児期から乳児期早期の視覚は未熟で、発達の段階に応じた見方の特徴を踏まえて声をかけます。
【選択肢別解説】
1:× あやすと笑う社会的微笑は、生後2か月ころから明らかになります。
生後1か月では笑わなくても異常ではないため、視覚を確認する目安として適切ではありません。
2:× 目をしっかり開いていても、見えているかどうかは判断できません。
母親の心配に応える根拠にはなりません。
3:× 動くものを目で追う追視は、生後2〜3か月ころから始まります。
生後1か月で目で追わなくても、心配する必要はありません。
4:× 音のする方向を向くのは聴覚の反応で、生後3〜4か月ころから明らかになります。
視覚の心配への声かけとしては適切ではありません。
5:○ 生後1か月ころの児は、20〜30cmほどの距離にある人の顔をじっと見つめること(注視)ができます。
母親の顔をじっと見ることがあれば、見えていると考えられると伝えるのが適切です。
【ポイント】
視覚の発達は「1か月ころに注視、2〜3か月ころに追視、3〜4か月ころに180度の追視」と進みます。
月齢に合った目安を伝えることで、母親の不安を和らげます。