A さん(38 歳、初産婦)は他院で体外受精治療にて妊娠が成立し、本日 X 年 11 月 5 日に受診した。
治療経過は、最終月経 X 年 9 月 12 日から体外受精治療のために排卵誘発薬の投与を開始し X 年 10 月 1 日に採卵。
体外受精で 3 個の胚を得て、10 月 6 日に新鮮胚を 1 個移植した。
A さんの妊娠経過は順調である。
超音波検査写真(別冊No. 3)を別に示す。
この時期の児の発育を評価するための測定項目で正しいのはどれか。
正答1
解説
正解は1です。
体外受精で妊娠したAさんの、妊娠初期の超音波検査写真をもとに、胎児の発育評価の方法を問う問題です。
【図の読み取り】
写真では、黒く抜けた胎嚢の中に、頭部と体幹からなる胎児の像が見えます。
胎児は全体が丸く弯曲した姿勢をとっており、胎嚢の中に全身が収まる妊娠初期の像と判断できます。
本例は採卵日から数えて11月5日に妊娠7週0日であり、その後の妊娠初期にあたります。
【選択肢別解説】
1:○ 頭殿長(CRL)は、胎児の頭の先端から殿部までの長さです。
妊娠初期は個人差が小さいため、CRLで発育を評価し、妊娠週数の確認や予定日の修正にも用います。
2:× 児頭大横径(BPD)は、妊娠12週ころ以降の発育評価に用いる項目です。
胎児が小さく頭部の形が定まらない妊娠初期には適しません。
3:× 胎児の腹囲は、妊娠中期以降に推定胎児体重を算出するために測定します。
妊娠初期の発育評価には用いません。
4:× 推定胎児体重は、児頭大横径・腹囲・大腿骨長から算出するもので、妊娠中期以降に用います。
5:× 胎児大腿骨長は、四肢の骨が十分に形成された妊娠中期以降に測定します。
妊娠初期の発育評価には用いません。
【ポイント】
胎児の発育評価は「妊娠初期はCRL、妊娠中期以降はBPD・腹囲・大腿骨長とそれらから求める推定胎児体重」と時期で使い分けます。