A さん(29 歳、初産婦)は妊娠 28 週1日に間欠的な下腹部の鈍痛と赤茶色の帯下の出現を自覚した。
かかりつけの産婦人科病院を緊急受診したところ、頸管長の短縮が確認されて切迫早産の診断で入院となった。
子宮収縮抑制薬の点滴静脈内注射が開始された。
妊娠 28 週3日、朝方から A さんは体温 38.2 ℃の発熱を生じて、子宮収縮が次第に強まり子宮収縮抑制薬を増量しても収縮が治まらなかった。
胎児の胎位は骨盤位で、胎児心拍数陣痛図では胎児心拍数基線は 175 bpm で基線細変動が減少していた。
血液検査の結果は白血球数 21,000/μL、CRP 6 mg/dL であった。
A さんに対するアセスメントで正しいのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
切迫早産で入院中のAさんに、38.2℃の発熱、子宮収縮抑制薬で抑えられない子宮収縮、白血球数とCRPの上昇がみられます。
胎児心拍数基線は175 bpmと頻脈で、基線細変動も減少しています。
【選択肢別解説】
1:× Aさんに使われているのは子宮収縮抑制薬で、子宮収縮薬ではありません。
発熱とCRPの上昇を伴う白血球の増加は、感染による炎症反応と考えられます。
2:○ 母体の発熱、白血球数とCRPの上昇、抑えられない子宮収縮、胎児の頻脈は、絨毛膜羊膜炎(子宮内感染)を示す所見です。
子宮内に感染を生じている可能性が高いと判断できます。
3:× 胎児心拍数基線175 bpmは頻脈(160 bpmを超える)で、基線細変動も減少しています。
胎児の状態は悪化しており、well-beingに問題がないとはいえません。
4:× 骨盤位は早産の時期にはよくみられる胎位で、切迫早産の原因ではありません。
本事例の原因として最も考えられるのは子宮内感染です。
【ポイント】
絨毛膜羊膜炎は、早産の大きな原因の一つです。
母体の発熱、母体と胎児の頻脈、子宮の圧痛、悪臭のある帯下、白血球数とCRPの上昇に注意します。