A さん(32 歳、女性、B 市在住、育児休業中)は子ども 2 人(長男 1 歳 8 か月、長女 3 か月)と暮らしている。
夫は海外に単身赴任中である。
A さんは地区の子育てサロンで地区担当保健師に「育児と家事を 1 人で担い疲労がたまっている。実家は遠くサポートを得られない。長男が昼寝や就寝の時間に寝ないとイライラして怒鳴ってしまう。暴力は振るっていない。なんとか頑張っています」と話した。
地区担当保健師は、日々の頑張りをねぎらい、 3 日後の家庭訪問の約束をするとともに、保健センターではいつでも電話相談に応じていることを伝えた。
2 日後、A さんから地区担当保健師に慌てた様子で電話があり「私は朝から体調が悪く、昼寝をしない長男にいらだち激しく叩いてしまった。顔が腫れ上がっている。感情のコントロールができず、また長男に暴力を振るってしまいそう。代わりにみてくれる身内も近くにいない」と取り乱している。
地区担当保健師は A さん親子と面談するとともに関係機関と会議を行った。
長男の支援で優先度が高いのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
2日後、Aさんは長男を激しく叩いて顔が腫れ上がるほどのけがをさせ、「また暴力を振るってしまいそう」と取り乱して電話をしてきました。
長男は身体的虐待を受けており、母親自身も感情を抑えられないと訴え、代わりに世話をする身内もいません。
長男の安全をただちに確保することが、最も優先されます。
【選択肢別解説】
1:× 保育所への入所では、長男の安全を確保できません。
保育所は日中に子どもを預かる施設であり、家庭にいる時間の暴力を防げず、入所の手続きにも時間がかかります。
2:× 児童養護施設への入所は、緊急の対応として優先されるものではありません。
児童養護施設は、家庭で暮らせない子どもが長期にわたって生活する施設であり、入所は子どもと家庭の状況を十分に調べたうえで決められます。
3:○ 児童相談所での一時保護が、優先度の高い支援です。
児童相談所長は、子どもの安全を確保する必要があるとき、児童福祉法に基づいて子どもを一時保護できます。
一時保護によって長男の安全を守りながら、子どもの状態や家庭の状況を調べ、その後の支援方針を決められます。
4:× 女性相談支援センターでの一時保護は、長男の支援として適切ではありません。
女性相談支援センターは、配偶者からの暴力などの困難を抱える女性を保護・支援する機関です。
【ポイント】
子どもの生命や安全に危険が迫っている場合は、児童相談所による一時保護で、まず子どもの安全を確保します。