A さん(34 歳、男性、会社員)は、妻(30 歳)と長女(生後 7 か月)の 3 人暮らしである。
妻と長女が乳児健康相談のため保健センターに来所した。
妻から「夫が毎日 20 本以上喫煙しています。子どもへの影響が心配です」と保健師に相談があった。
2 週後、A さんが妻に勧められ保健センターに来所した。
A さんは「タバコを吸うと落ち着くのでやめる気はなく、やめられるとも思えません。私は今まで病気になったことがなく、40 年以上タバコを吸っている父親も健康です」と保健師に話した。
ヘルスビリーフモデルにおける現在の A さんの状況はどれか。
正答1
解説
正解は1です。
ヘルスビリーフモデル(健康信念モデル)では、病気へのかかりやすさ(脆弱性)と重大性の認知、行動の利益と障害の認知などが保健行動を左右すると考えます。
Aさんの発言から、それぞれの認知がどの程度かを読み取る問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 保健行動に対する認知された障害が高い状況です。
Aさんは「タバコを吸うと落ち着く」「やめられるとも思えない」と話しており、禁煙によって落ち着きを失うことや禁煙の難しさを強く感じています。
2:× 保健行動に対する認知された利益は高くありません。
Aさんは「やめる気はない」と話しており、禁煙によって得られる良いことを感じている様子はありません。
3:× 疾病や健康問題に対する認知された重大性は高くありません。
喫煙による病気が深刻だと受け止めている発言はみられません。
4:× 疾病や健康問題に対する認知された脆弱性は高くありません。
「今まで病気になったことがない」「父親も健康」という発言から、自分は病気にならないと考えており、脆弱性の認知は低いです。
【ポイント】
「やめられない・やめるとつらい」は障害、「自分は病気にならない」は脆弱性の低さ、「病気になっても大したことはない」は重大性の低さと読み分けましょう。