A 市は人口約 3 万人の高齢化率 35.6 % の市である。
主要な産業は農業で、他市と比べ糖質の摂取量が多い特性がある。
A 市では近年、糖尿病性腎症による人工透析の新規患者数が増加している。
糖尿病性腎症の発症リスクを有する地域住民を把握した結果、A 市では糖尿病の重症化を予防することを目的に、特定健康診査でヘモグロビン A1c〈HbA1c〉が 8.0 % 以上で糖尿病治療を受けていない者への家庭訪問事業を行うことにした。
家庭訪問で保健師が把握する内容で優先度が高いのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
訪問の対象は、HbA1cが8.0%以上で糖尿病の治療を受けていない人です。
重症化を防ぐには医療機関の受診につなげることが最優先で、そのためにはまず本人が健診結果をどう理解しているかを確認します。
【選択肢別解説】
1:× 食生活の状況も重要な情報です。
しかし、受診が必要な段階の人に対しては、まず治療につなげることが優先されます。
2:× 運動習慣の有無も生活習慣改善のために必要な情報です。
しかし、未治療の高血糖への対応として最優先ではありません。
3:× 日常生活動作(ADL)は、生活の自立度を把握する情報です。
特定健診を受けて自宅で暮らしている対象者に、最初に確認する内容ではありません。
4:○ 本人が健診結果の意味や重症度をどう理解しているかで、受診につながらない理由が分かります。
理解が不十分なら説明を補い、受診の必要性を納得してもらうことが、治療開始への第一歩です。
【ポイント】
HbA1c 6.5%以上は糖尿病型と判定され、8.0%以上は合併症の危険が高い状態です。
未治療者への支援では、本人の受け止め方と受診の妨げになっている要因をまず把握します。