人口約 12 万人の A 市は 30 の地区に分かれており、各地区の人口は約 2,000〜6,000 人である。
近年、A 市の肺がん検診受診者のうち精密検査が必要となった者の割合が徐々に増加している。
また、特定健康診査受診者への問診から得られた喫煙者割合も県内のほかの市町村に比べて高い。
これまでの地域アセスメントを踏まえ、ポピュレーションアプローチとして B 地区住民を対象に「地区の子どもをたばこの煙から守る」をテーマとした健康づくりを推進することになり、保健師が実施案を作成することになった。
B 地区のコミュニティ・エンパワメントが最も促進されるのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
コミュニティ・エンパワメントは、住民が自ら地域の課題に気づき、力を合わせて解決していく力を高めることです。
住民が主体となって話し合い、行動することで促進されます。
【選択肢別解説】
1:× 喫煙者に受動喫煙の害を説明するのは、保健師から個人への一方的な情報提供です。
住民同士が主体的に取り組む力を高めることにはつながりません。
2:× 他自治体の実践例を掲示するのは、情報提供にとどまります。
B地区の住民が自ら考え、行動する機会にはなりません。
3:× 子どもに受動喫煙の影響を説明するのは健康教育です。
地区全体の住民の主体的な取り組みを引き出すものではありません。
4:○ テーマに関心の高い育児グループと対策を検討する場をもつと、住民が自分たちの課題として話し合い、行動を決められます。
住民主体の活動が地区に広がる起点となり、コミュニティ・エンパワメントが最も促進されます。
【ポイント】
エンパワメントを促す選択肢は、住民が「参加し、話し合い、決める」ものです。
保健師が説明する・配布する選択肢は、住民の主体性を高める点で劣ります。