正答3
解説
解説
(理解を深めるポイント)
1. 海馬傍回の働き側頭葉の内側にある構造で、空間的な認知や場所の記憶を担う。
特に後部には「海馬傍回場所領域(PPA: Parahippocampal Place Area)」が存在。
このPPAは、「風景・街並み・部屋の内部」などの環境シーンを認識する際に活動が高まる。
よって、“この景色はどこか”“この建物は見覚えがある”といった場所の同定に関わる。
2. 海馬傍回の損傷で起こる症状街並失認(Topographical Agnosia / Visual Landmark Agnosia)が代表的。
見えている景色や建物が「どこなのか」「何の建物か」を認識できなくなる。
結果として道に迷うことが多くなる(場所は見えていても“意味づけ”できない)。
病巣は主に右半球の海馬傍回〜舌状回〜紡錘状回にかけて。
3. 道順障害(地誌的失見当識)との違い「道順障害」は、見慣れた道で迷うなど空間的な方向感覚の障害を指す総称。
その中の一型として「街並失認」が含まれる。
つまり、街並失認:建物や景色の認識ができない(“どこか”がわからない)道順障害:どの方向に進めばよいかがわからない後者は主に頭頂葉内側部や脳梁膨大後部の損傷で生じる。
4. 他の選択肢との比較相貌失認:顔の認識障害(紡錘状回の損傷)色彩失認:色を識別できない(舌状回の損傷)道順障害:空間方向の見当識障害(頭頂葉内側部など)着衣障害:衣服を正しく着られない(右頭頂葉損傷)💡まとめポイント海馬傍回(特に右半球後部)は「場所や街並みの認識」に関与。
損傷により、「見えているのにどこかわからない」街並失認が生じる。
道順障害とは近い関係だが、原因部位と障害の性質が異なる。