正答2
解説
正解は2です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、上位と下位の運動ニューロンがともに変性する進行性の疾患です。
感覚や知能は比較的保たれ、筋萎縮と筋力低下が中心となります。
【選択肢別解説】
1:× 高齢者に特有の疾患ではありません。
発症は50〜60歳代を中心とした中年以降に多く、やや男性に多いとされます。
2:○ 体重減少がみられます。
全身の筋萎縮に加えて、嚥下障害による栄養摂取の低下や代謝の亢進が起こるためです。
3:× 聴覚障害は通常みられません。
ALSは運動ニューロンの疾患で、聴覚などの感覚系は保たれます。
4:× 小指筋より母指筋の萎縮が目立ちます。
母指球筋や第一背側骨間筋が強くやせ、小指球筋が比較的保たれる「スプリットハンド」が特徴です。
5:× 脳脊髄液の細胞数は通常上昇しません。
細胞数の上昇は髄膜炎などの炎症でみられる所見です。
【ポイント】
ALSでみられにくい陰性徴候として、感覚障害・眼球運動障害・膀胱直腸障害・褥瘡の4つが有名です。
【用語】
筋萎縮性側索硬化症:上位と下位の運動ニューロンが変性し、筋萎縮と筋力低下が進む病気で、ALSともいう。
スプリットハンド:手の母指側の筋が強くやせ、小指側の筋が比較的保たれる手の特徴的な所見である。
運動ニューロン:脳や脊髄から筋肉へ運動の指令を伝える神経細胞である。
脳脊髄液:脳と脊髄のまわりを満たす透明な液体で、検査では髄膜炎などの診断に用いられる。