正答1
解説
正解は1です。
通常の学級に在籍する9歳の難聴児で、言語発達に大きな遅れはない事例です。
9歳ころは、具体的な内容から抽象的な内容へ学習が移り、難聴児がつまずきやすい時期とされます。
【選択肢別解説】
1:○ かな文字の表記は優先度が低いです。
言語発達に大きな遅れがない9歳児では、かな文字はすでに習得していると考えられます。
2:× 作文の指導は優先度が高いです。
難聴児は書き言葉で助詞の誤りや文の構成の乱れが生じやすく、指導が必要です。
3:× 物語文の読解は優先度が高いです。
登場人物の心情や話の展開を読み取る力は、学年が上がるほど求められます。
4:× 関係節の理解・表出は優先度が高いです。
「赤い帽子をかぶった男の子」のような修飾の構造は、難聴児が苦手としやすい文法です。
5:× 皮肉文の理解は優先度が高いです。
字義どおりでない表現の理解は、言外の意味を読む力を必要とし、難聴児でつまずきやすいです。
【ポイント】
難聴児が9歳ころに学習でつまずきやすいことを「9歳の壁」と呼びます。
日常会話ができても、書き言葉や抽象的な言語の力は個別に確認して指導します。
【用語】
リテラシー:文字を読んだり書いたりして、文章を理解し表現する力のことである。
関係節:「昨日買った本」のように、名詞を修飾して詳しく説明する節のことである。
皮肉文:言葉の字面とは違う意図を含んで、遠回しに表現する文のことである。
物語文:出来事の流れを順に述べた文章で、登場人物の気持ちや展開の理解を伴う。
9歳の壁:難聴児が9歳ころ、学習内容の抽象化に伴って言語や学力の伸びにつまずきやすいことを指す。