正解を2つ選んでください。
正答2・3
解説
正解は2と3です。
この問題は4〜5歳の定型発達児の言語発達として「適切でない」ものを選ぶので、○ が答え(この年齢ではまだ難しいこと)です。
【選択肢別解説】
1:× ナラティブにマクロ構造が現れるのは適切です。
4〜5歳ころから、始まり・出来事・結末といった物語の枠組みがみられるようになります。
2:○ 字義通りでない言葉の理解は、4〜5歳ではまだ難しいです。
比喩や皮肉の理解は学童期に進みます。
3:○ 系列的意味関係に基づく連想は、4〜5歳ではまだ一般的ではありません。
「犬」から「猫」のような同じ範疇の連想は学童期に増えます。
4:× 語が音韻の連なりでできていると分かるのは適切です。
4〜5歳ころに音韻意識が育ち、しりとりや語の音の数を数えることができるようになります。
5:× 誤信念課題に正答できるのは適切です。
4〜5歳ころに心の理論が育ち、他者が事実と異なる考えを持つことを理解できます。
【ポイント】
幼児期の語連想は「犬」から「吠える」のような統合的な連想が中心です。
学童期になると系列的な連想が増え、この変化を統合的・系列的シフトといいます。
【用語】
ナラティブ:出来事を順序立てて語る物語や、体験談のことである。
マクロ構造:物語の全体的な枠組みで、始まり、展開、結末などの大きな組み立てを指す。
系列的意味関係:「犬」と「猫」のように、同じ範疇に属し文中で互いに置き換えられる語どうしの意味関係である。
統合的・系列的シフト:語連想が、「犬―吠える」のような文中でつながる語から、「犬―猫」のような同範疇の語へ移る発達的変化である。
誤信念課題:他者が事実と異なる信念をもつことを理解できるか調べる、心の理論の課題である。
音韻意識:語がどのような音の単位でできているかに気づき、その音を操作できる力である。