正答1
解説
正解は1です。
喉頭がんの治療と、喉頭全摘術後の音声リハビリテーションや福祉制度を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 早期癌には放射線治療か喉頭温存手術が行われます。
声を残すことを重視し、放射線治療やレーザー切除、喉頭部分切除術が選ばれます。
2:× 領域リンパ節転移があっても根治的手術の適応はあります。
原発巣の切除に頸部郭清術を加えて根治を目指します。
3:× ボイスプロテーゼ自体は発声の音源ではありません。
プロテーゼは呼気を食道へ送る一方向弁で、音源は振動する咽頭食道部(新声門)です。
4:× 食道発声が第一選択と決まっているわけではありません。
食道発声・電気式人工喉頭・シャント発声から、患者の状態や希望に合わせて選びます。
5:× 喉頭全摘術後は2級ではなく3級に該当します。
喉頭摘出による音声機能の喪失は、身体障害者障害程度等級で3級とされます。
【ポイント】
喉頭全摘術後の代用音声は、食道発声・電気式人工喉頭・シャント発声(ボイスプロテーゼ)の3つです。
いずれも音源は声帯ではなく、咽頭食道部の粘膜か電気式の振動子です。
【用語】
喉頭温存手術:がんを切除しながら喉頭の一部を残し、声や呼吸の機能を保とうとする手術である。
ボイスプロテーゼ:気管と食道の間の孔に入れる器具で、呼気を食道へ送り発声を助ける。
気管食道瘻:気管と食道の間につくった孔で、発声のために呼気を食道へ導く通り道になる。
食道発声:食道に取り込んだ空気を吐き戻し、咽頭食道部の粘膜を振動させて声にする発声法である。
喉頭全摘術:がんのある喉頭をすべて取り除く手術で、声帯を失い永久気管孔をつくる。
電気式人工喉頭:振動子を頸部などに当てて振動音を口腔内に伝え、それを構音して話す器具である。