正答5
解説
正解は5です。
神経鞘腫はシュワン細胞から発生する良性腫瘍です。
頭蓋内では前庭神経に最も多く、聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)と呼ばれます。
【選択肢別解説】
1:× 視神経には神経鞘腫はほとんど発生しません。
視神経は中枢神経系の一部で、シュワン細胞ではなくオリゴデンドロサイトに覆われています。
2:× 動眼神経の神経鞘腫はまれです。
好発部位ではありません。
3:× 外転神経の神経鞘腫はまれです。
好発部位ではありません。
4:× 顔面神経の神経鞘腫は存在しますが、頻度は低いです。
前庭神経鞘腫と比べるとはるかに少数です。
5:○ 前庭神経は神経鞘腫の最好発部位です。
内耳道から小脳橋角部に発生し、片側の感音難聴、耳鳴り、めまいで発症します。
【ポイント】
小脳橋角部腫瘍の代表が聴神経腫瘍です。
一側性の感音難聴、語音明瞭度の低下、聴性脳幹反応(ABR)の異常がみられます。
両側に生じる場合は神経線維腫症2型を疑います。
【用語】
神経鞘腫:末梢神経の鞘を作るシュワン細胞から生じる良性の腫瘍である。
前庭神経:内耳の平衡感覚の情報を脳幹へ伝える神経で、蝸牛神経とともに内耳神経(第8脳神経)を構成する。
動眼神経:第3脳神経で、眼球の多くの運動と瞳孔の収縮、まぶたの挙上を担う神経である。
外転神経:第6脳神経で、眼球を外側に向ける外直筋を支配する運動神経である。
小脳橋角部:小脳と橋にはさまれた部位で、内耳神経や顔面神経が通り、聴神経腫瘍の好発部位である。