正答4
解説
正解は4です。
吸気時の喘鳴(吸気性喘鳴)は、声門やその下(声門下)など、胸郭の外にある上気道が狭くなると生じます。
息を吸うときに気道の内圧が下がり、狭い部分がさらに狭くなるためです。
【選択肢別解説】
1:× 声帯結節は、声帯の膜様部の中央にできる小さな隆起で、嗄声を起こします。
気道を狭めるほど大きくはないため、喘鳴は生じません。
2:× 声帯瘢痕は、声帯粘膜が硬くなって振動しにくくなる病態で、嗄声を起こします。
気道の狭窄はないので、喘鳴は生じません。
3:× 声帯白板症は、声帯粘膜の表面が白く角化する病変で、嗄声の原因になります。
通常は気道を狭めず、喘鳴は生じません。
4:○ 仮性クループ(急性声門下喉頭炎)は、ウイルス感染で声門下が腫れて気道が狭くなる小児の疾患です。
犬が吠えるような咳、嗄声とともに、吸気性喘鳴がみられます。
5:× 片側の反回神経麻痺では声門が閉じにくくなり、息が漏れる気息性嗄声が主な症状です。
気道は保たれるため、喘鳴は通常生じません。
両側の麻痺では声門が狭くなり、吸気性喘鳴や呼吸困難が起こります。
【ポイント】
吸気性喘鳴は上気道(喉頭など)の狭窄、呼気性喘鳴は気管支喘息など下気道の狭窄で生じます。
【用語】
喘鳴:気道が狭くなったときに生じる、ゼーゼー・ヒューヒューといった呼吸音である。
仮性クループ:小児のウイルス感染による喉頭の炎症で、犬吠様の咳と吸気性の喘鳴が特徴である。
声帯結節:声の使いすぎなどで声帯に生じる小さな硬い腫れで、嗄声の原因となる。
反回神経麻痺:反回神経の障害により声帯の動きが悪くなる状態で、嗄声などが生じる。
声帯白板症:声帯粘膜の表面が角化して白く見える病変で、嗄声の原因となる。