正答4
解説
正解は4です。
声帯振動の有無は、喉頭ストロボスコピーなどで観察します。
声帯に病変や麻痺があっても、発声していれば声帯は何らかの形で振動します。
【選択肢別解説】
1:× 変声障害では声帯振動が観察されます。
変声期に声が裏返ったり高い声のままだったりしますが、声帯は振動しています。
2:× 声帯結節では声帯振動が観察されます。
結節のために振動が不規則になったり、声門が完全に閉じなかったりします。
3:× 片側声帯麻痺では声帯振動が観察されます。
麻痺側の振動は弱く左右差がみられますが、振動自体は生じます。
4:○ 心因性失声症では声帯振動が観察されません。
喉頭に器質的な異常がないのに、発声時に声帯が閉じず、ささやき声しか出ない状態です。
咳や笑い声では声帯が閉じて音が出ることがあり、器質的な障害との鑑別点になります。
5:× 声帯ポリープでは声帯振動が観察されます。
ポリープのある側の振動が乱れますが、振動は生じます。
【ポイント】
心因性失声症は「発声時には声帯が閉じないが、咳では閉じる」のが特徴です。
治療は音声治療と心理的な支援が中心です。
【用語】
声帯振動:発声するときに左右の声帯が開閉を繰り返して振動し、音のもとをつくる現象である。
変声障害:声変わりの時期に、声が高いままだったり不安定だったりする状態である。
片側声帯麻痺:左右どちらか一方の声帯が動かなくなる状態で、声門が閉じにくくなる。
心因性失声症:心理的な要因により、声帯に異常がないのに声が出なくなる状態である。
声帯ポリープ:声帯の粘膜にできる、ふくらみ状の良性の病変である。
喉頭ストロボスコピー:発声中の声帯に点滅する光を当て、速い声帯振動をゆっくりした動きとして観察する検査である。