正答3
解説
正解は3です。
図のa〜eには、頭蓋骨の側面図や下顎を後方から見た図に、それぞれ異なる筋が描かれ、矢印で示されています。
咬筋は頬骨弓から起こり、下顎枝の外側面と下顎角に付く強力な閉口筋です。
【選択肢別解説】
1:× aは側頭部に扇形に広がり、頬骨弓の内側を通って下顎へ向かう筋です。
これは側頭筋で、下顎を挙上(閉口)し、後方へ引きます。
2:× bは下顎の前下方から舌骨を経て、乳様突起の方向へ伸びる筋です。
これは顎二腹筋で、前腹と後腹が中間腱で舌骨につながり、開口に働きます。
3:○ cは頬骨弓の下縁から下顎角の外側面へ、斜め後下方に走る厚い四角形の筋です。
これが咬筋で、歯を食いしばると頬の後方で硬く触れる閉口筋です。
4:× dは下顎頭(関節突起)の前方に描かれ、ほぼ水平に前後へ走る深部の筋です。
これは外側翼突筋で、下顎頭を前方へ引いて開口や下顎の前突に働きます。
5:× eは下顎を後方から見た図で、左右の下顎体の内側から舌骨へ張る板状の筋です。
これは顎舌骨筋と考えられ、口腔底をつくり、舌骨の挙上や開口に働きます。
【ポイント】
閉口筋は咬筋・側頭筋・内側翼突筋で、開口には外側翼突筋と顎二腹筋などの舌骨上筋群が働きます。
咀嚼筋(咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋)は、すべて三叉神経第3枝(下顎神経)の支配です。
【用語】
咬筋:頬骨弓から下顎角にかけて付く厚い筋で、下顎を引き上げて口を閉じる。
咀嚼筋:ものを噛むときに下顎を動かす筋の総称で、咬筋・側頭筋・内側翼突筋・外側翼突筋をいう。
顎舌骨筋:下顎の内側から舌骨に張る板状の筋で、口腔底をつくり舌骨を引き上げる。
側頭筋:側頭部に扇形に広がって下顎骨に付く咀嚼筋で、下顎を引き上げ、後方へ引く。
顎二腹筋:前腹と後腹が中間腱で舌骨につながる筋で、下顎を引き下げて口を開く働きをもつ。
外側翼突筋:下顎頭を前方へ引く咀嚼筋で、開口や下顎を前に突き出す運動に働く。