正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
人工内耳は、蝸牛に挿入した電極で聴神経を電気刺激し、音の情報を脳に伝える医療機器です。
【選択肢別解説】
1:○ 記述が誤りです。
内耳奇形を伴う場合でも、手術の禁忌にはなりません。
蝸牛が全く形成されていない場合や蝸牛神経が欠損している場合などを除き、適応となりえます。
2:○ 記述が誤りです。
人工内耳は内有毛細胞を刺激するのではなく、有毛細胞の機能を代行して、ラセン神経節の聴神経を直接電気刺激します。
3:× 記述は正しいです。
蝸牛の基底側ほど高い音、頂側ほど低い音に対応しており、刺激する電極の場所で音の高さが決まります。
4:× 記述は正しいです。
EAS(残存聴力活用型人工内耳)は、低い周波数の聴力が保たれ高い周波数の聴力が高度に低下した人が対象で、低音を補聴器で、高音を人工内耳で聞きます。
5:× 記述は正しいです。
CISコード化法は、各チャンネルの音の時間的な変化(包絡)を、高い刺激頻度で順番に伝える時間情報重視型の方式です。
【ポイント】
人工内耳は、蝸牛の場所による周波数の対応(トノトピー)を利用して音の高さを伝えます。
内耳奇形の場合は、手術前に画像検査で蝸牛と蝸牛神経の状態を評価します。
【用語】
内有毛細胞:蝸牛にある感覚細胞で、音の振動を神経の信号に変え、聴神経に伝える。
ラセン神経節:蝸牛神経の細胞体が集まった部位で、人工内耳の刺激の対象となる。
EAS:electric acoustic stimulation の略で、低音は音響刺激、高音は電気刺激で聞かせる残存聴力活用型人工内耳である。
CISコード化法:continuous interleaved sampling の略で、各チャンネルの音の時間変化を高頻度の電気刺激で順に伝える方式である。
トノトピー:蝸牛の場所ごとに担当する周波数が異なるという、周波数の局在の性質である。