正答3
解説
正解は3です。
運動障害性構音障害の病巣と、そのタイプに特徴的な発話症状の組み合わせが問われています。
【選択肢別解説】
1:× 小脳損傷では失調性構音障害となり、気息性嗄声は特徴ではありません。
音の強さや高さが不規則に変わる爆発性発話や、断綴性発話が特徴です。
2:× 大脳基底核損傷では運動低下性や運動過多性構音障害となり、開鼻声は主な特徴ではありません。
開鼻声は、軟口蓋の筋力低下を伴う弛緩性や痙性構音障害で目立ちます。
3:○ 両側大脳皮質損傷と発話速度低下の組み合わせは正しいです。
両側の上位運動ニューロンが障害されると痙性構音障害となり、発話速度の低下や努力性の声が特徴です。
4:× スラー様(酩酊様)の発話は、一側大脳皮質損傷ではなく、小脳損傷による失調性構音障害の特徴とされます。
一側の上位運動ニューロン損傷では、子音の歪みなどの症状は比較的軽くとどまります。
5:× 下位運動ニューロン損傷では弛緩性構音障害となり、発話速度の増加はみられません。
開鼻声、気息性嗄声、子音の歪みが特徴です。
発話の加速はパーキンソン病の運動低下性構音障害でみられます。
【ポイント】
痙性は遅く努力性、弛緩性は開鼻声と気息性、失調性は不規則で爆発性、運動低下性は小声・単調・加速と特徴を対応させます。
病巣と発話症状の対応は、運動障害性構音障害の基本事項です。
【用語】
失調性構音障害:小脳の障害によって、発話のリズムや強さが不規則になる運動障害性構音障害の型である。
痙性構音障害:両側の上位運動ニューロンの障害により、発話が遅く努力性になる運動障害性構音障害の型である。
弛緩性構音障害:下位運動ニューロンの障害による筋力低下が原因で、開鼻声や気息性の声がみられる型である。
開鼻声:発話のときに鼻腔へ空気が漏れて、声が鼻に抜けたように聞こえる状態を指す。
爆発性発話:声の大きさが突然大きくなるなど、音の強さが不規則に変化する発話を指す。
断綴性発話:音節ごとに区切られて、途切れがちに聞こえる発話を指す。