正答4
解説
正解は4です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
伝導失語とブローカ失語の症状の特徴と、病巣の関係が問われています。
【選択肢別解説】
1:× 記述は正しいです。
伝導失語では音韻性錯語が多く、正しい音を探して言い直す音韻の探索(接近行為)がみられます。
2:× 記述は正しいです。
伝導失語の病巣である縁上回付近は口舌顔面失行の責任病巣と近いため、伴うことがあります。
3:× 記述は正しいです。
伝導失語では語が長くなるほど音韻の誤りが増えるため、呼称成績に語長効果がみられます。
4:○ 記述が誤りです。
ブローカ野に限局した病変では、一過性の発話障害や軽い症状にとどまることが多いです。
典型的なブローカ失語は、ブローカ野に加えて中心前回下部や島、皮質下を含む広い病変で生じます。
5:× 記述は正しいです。
ブローカ失語では、目標語の最初の音を示す語頭音キューで呼称が促進されることが多いです。
【ポイント】
伝導失語は、流暢な発話、良好な理解、著しい復唱障害、音韻性錯語と接近行為が特徴です。
ブローカ失語は、非流暢な発話と発語失行を伴い、理解は比較的保たれます。
【用語】
伝導失語:流暢な発話で理解は良好だが、復唱が著しく障害される失語症のタイプである。
音韻の探索:正しい音を探すように、言い直しを繰り返して目標の音に近づこうとする行動を指す。
語長効果:語が長くなるほど誤りが増えるという、成績への影響を指す。
口舌顔面失行:口や舌、顔面の動作を、命令に従って意図的に行うことができなくなる失行である。
語頭音キュー:目標とする語の最初の音を示して、語の想起を助ける手がかりを指す。
ブローカ野:左前頭葉の下前頭回の後部にあり、発話の産生に関わるとされる言語領域である。