正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2です。
偽性球麻痺(仮性球麻痺)は、延髄の運動神経核より上の上位運動ニューロン(皮質延髄路)が両側性に障害されて起こります。
延髄そのものが障害される球麻痺と症状が似ていますが、下位運動ニューロンの症状はみられません。
【選択肢別解説】
1:○ 嚥下障害は偽性球麻痺の症状です。
嚥下に関わる筋の運動が障害され、特に嚥下反射の惹起遅延がみられます。
2:○ 構音障害は偽性球麻痺の症状です。
痙性構音障害となり、発話速度の低下や声の努力性が特徴です。
3:× 複視は偽性球麻痺の症状ではありません。
複視は眼球運動に関わる脳神経や脳幹の障害で起こります。
4:× 呼吸障害は偽性球麻痺の典型的な症状ではありません。
呼吸中枢がある延髄は保たれているためです。
5:× 舌萎縮は偽性球麻痺ではみられません。
舌萎縮は舌下神経核や舌下神経の障害、つまり下位運動ニューロン障害で起こり、球麻痺の症状です。
【ポイント】
偽性球麻痺は上位運動ニューロン障害のため、舌萎縮や線維束性収縮はみられません。
強制泣き・強制笑いや下顎反射の亢進を伴うことがあります。
【用語】
偽性球麻痺:延髄より上位の運動神経の経路が両側で障害され、嚥下や構音の障害が起こる状態である。
球麻痺:延髄の運動神経核やその神経が障害され、嚥下や構音の障害が起こる状態である。
皮質延髄路:大脳皮質から脳幹の運動神経核へ指令を伝える神経の経路である。
痙性構音障害:筋の緊張が高まることで、発話がゆっくりで努力性になる構音の障害である。
線維束性収縮:筋線維の束が自発的に細かくぴくぴくと動く現象で、下位運動ニューロンの障害でみられる。