正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5です。
図は語音聴力検査の結果で、横軸が語音聴力レベル(dB)、縦軸が語音明瞭度(%)です。
左側の曲線群は正常の基準曲線で、右側に右耳(○)と左耳(×)の測定結果が描かれています。
右耳は60dBで約10%、70dBで約30%、80dBで最高の約65%に達し、90dBで約60%、100dBで約40%に低下しています。
左耳は50dBで約20%、60dBで約60%、70dBで約90%、80dBと90dBで100%に達しています。
【選択肢別解説】
1:○ 語音聴力検査(語音弁別検査)は、57語表や67語表などの単音節を用いた検査です。
単音節を聞かせて書き取らせ、正答の割合を語音明瞭度とします。
2:× 音に対する電気的な反応をみる検査は、聴性脳幹反応(ABR)などの他覚的検査です。
語音聴力検査は、本人に聞こえた語音を答えさせる自覚的検査です。
3:× 語音聴力検査は、聞いた音節を書いたり言ったりして答える必要があるため、乳幼児には適しません。
乳幼児には、聴性行動反応聴力検査や条件詮索反応聴力検査などを用います。
4:× 補聴器の装用には、右耳ではなく左耳が適します。
左耳は最高明瞭度が100%に達するのに対し、右耳は約65%にとどまり、言葉の聞き取りが不良だからです。
5:○ 右耳では、80dBで最高明瞭度に達した後、さらに音を強くすると明瞭度が約40%まで低下しています。
これがロールオーバー現象で、後迷路性難聴などでみられる所見です。
【ポイント】
補聴器は一般に、最高語音明瞭度が良いほうの耳に装用します。
ロールオーバー現象は、音を強くするとかえって聞き取りが悪くなる現象で、補聴器の利得の設定にも注意が必要です。
【用語】
語音聴力検査:ことばの音を聞かせて、どのくらい正しく聞き取れるかを調べる検査である。
ロールオーバー現象:音を大きくしていくと、かえって語音の聞き取りが悪くなる現象で、後迷路性難聴を示唆する。
語音明瞭度:聞き取った語音のうち、正しく聞き取れた割合を表す指標である。