正答5
解説
正解は5です。
開眼では立っていられるのに、閉眼すると立位を保てない状態はロンベルグ徴候陽性です。
これは深部感覚(位置覚や振動覚)の障害を視覚で補っていたことを示します。
【選択肢別解説】
1:× 視床下核の病変では、反対側の手足を投げ出すような不随意運動(バリスム)が起こります。
2:× 小脳半球の病変では同側の手足の運動失調が起こりますが、閉眼しても症状はあまり変わりません。
3:× 黒質の病変では、パーキンソン病のように無動、固縮、振戦などの症状が出ます。
4:× 被殻の病変(被殻出血など)では、反対側の片麻痺や感覚障害が主な症状です。
5:○ 脊髄後索の病変が考えられます。
後索は深部感覚を伝える経路で、障害されると視覚の代償がなくなる閉眼時にふらつきが強くなります。
【ポイント】
ロンベルグ徴候陽性は感覚性運動失調を示し、脊髄癆や亜急性連合性脊髄変性症でもみられます。
小脳性運動失調では、開眼でも閉眼でもふらつきがあまり変わりません。
【用語】
ロンベルグ徴候:目を開けていれば立てるが、閉じると体が大きくふらついて立てなくなる徴候である。
脊髄後索:位置覚や振動覚などの深部感覚を脳へ伝える脊髄の経路である。
視床下核:大脳基底核の一部で、障害されるとバリスムが起こる。
黒質:中脳にある神経核で、ドパミンをつくり、運動の調整に関わる。
被殻:大脳基底核の一部で、運動の調節に関わり、脳出血の好発部位である。