正答1
解説
正解は1です。
高次脳機能障害には、左右どちらの大脳半球の損傷で起こりやすいかという偏りがあります。
偏りがあまりない症状を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 左右差が大きくありません。
視覚性運動失調は、見た物に正確に手を伸ばせない症状です。
頭頂葉と後頭葉の境界付近の損傷で、左右どちらの半球でも起こります。
2:× 左右差があります。
半側空間無視は右半球の損傷で起こる左半側空間無視が多く、重症で長引きやすいです。
3:× 左右差があります。
病態失認は自分の麻痺を認めない症状で、主に右半球の損傷で起こります。
4:× 左右差があります。
右利きの人の大部分では左半球が言語の優位半球であり、失語は左半球の損傷で起こります。
5:× 左右差があります。
失読は、言語の優位半球である左半球の角回や後頭葉などの損傷で起こります。
【ポイント】
右半球損傷では半側空間無視・病態失認・着衣障害が、左半球損傷では失語・失読・観念運動失行が起こりやすいです。
視覚性運動失調は、両側の頭頂後頭領域の損傷で起こるバリント症候群の症状の一つでもあります。
【用語】
視覚性運動失調:目で見た物に対して、正確に手を伸ばして触れることができなくなる症状である。
半側空間無視:脳損傷と反対側の空間にある物に気づかず、反応しなくなる症状である。
病態失認:自分の麻痺などの障害に気づかず、認めようとしない症状である。
優位半球:言語などの機能を主に担う側の大脳半球で、多くの右利きの人では左半球である。