正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
聴性定常反応(ASSR)検査の特徴を問う問題です。
ASSRは、一定の周波数で振幅を変調した音を聞かせ、その変調周波数に同期した脳波の反応を検出する他覚的聴力検査です。
【選択肢別解説】
1:× 成人も検査できます。
覚醒時の成人では40Hz前後、睡眠中の小児では80〜100Hz前後の変調周波数で良好な反応が得られます。
2:× 発生部位に特異的な波形を検出するのはABR(聴性脳幹反応)です。
ASSRは刺激に同期した周期的な反応を統計的に検出するもので、ABRのようなⅠ〜Ⅴ波の判読は行いません。
3:○ 周波数別の閾値を推定できます。
500Hz、1,000Hz、2,000Hz、4,000Hzなどの搬送周波数ごとに反応をみるため、周波数ごとの聴力を推定できます。
4:○ 搬送周波数と刺激周波数(変調周波数)があります。
搬送周波数は検査したい音の高さ、変調周波数は反応を同期させる周波数です。
5:× 加算回数はABRと同等ではありません。
反応が小さいため、ABRより長い時間をかけて加算し、統計的に判定します。
【ポイント】
クリック音のABRは主に高音域の聴力を反映するのに対し、ASSRは周波数別の閾値を推定できる点が利点です。
乳幼児の補聴器のフィッティングにも活用されます。
【用語】
聴性定常反応:変調した音を聞かせて、脳波に現れる周期的な反応から聴力を推定する検査で、ASSRと呼ばれる。
ABR:音刺激に対する脳幹の電気反応を記録する検査で、聴性脳幹反応のことである。
搬送周波数:変調を加える前のもとの音の周波数で、検査で調べたい周波数にあたる。
加算回数:微小な反応をはっきりさせるために、繰り返し記録した波形を足し合わせる回数である。
変調周波数:搬送周波数の音の振幅などを周期的に変化させる速さで、反応はこの周波数に同期して現れる。