正答5
解説
正解は5です。
舌下神経麻痺のときに挺舌で舌がどちらに偏るかを問う問題です。
舌を前に突き出す主な筋はオトガイ舌筋で、左右の筋が舌を対側前方へ押し出します。
一側が麻痺すると健側の筋だけが働くため、舌は麻痺側へ偏位します。
【選択肢別解説】
1:× 右舌下神経の障害では、舌は右へ偏位します。
左へ偏位する本問とは逆です。
2:× 右舌咽神経は舌後方1/3の味覚・知覚や咽頭の運動に関わります。
舌の運動は支配しないので挺舌の偏位は起こしません。
3:× 右顔面神経は表情筋を支配し、障害されると右の口角下垂などが起こります。
舌の偏位の原因にはなりません。
4:× 左舌咽神経障害ではカーテン徴候などがみられます。
挺舌時の舌の偏位は起こしません。
5:○ 左舌下神経が障害されると左オトガイ舌筋が麻痺します。
健側である右の筋だけが舌を押し出すため、舌は左に偏位します。
【ポイント】
核下性(末梢性)の舌下神経麻痺では、挺舌時に舌は麻痺側へ偏位し、同側の舌萎縮を伴います。
口蓋垂は健側へ、舌は患側へと対比して覚えましょう。
【用語】
舌下神経:舌の筋を支配する第12脳神経で、舌を動かす運動をつかさどる神経である。
舌咽神経:舌の後ろ側の味覚や咽頭の感覚などをつかさどる第9脳神経である。
挺舌:舌を口の外へ向かって前方にまっすぐ突き出す動作で、舌下神経の働きを調べるときに行う。
偏位:正常な位置や正中線から、一方の側へずれてしまうことを指す医学用語である。
オトガイ舌筋:下顎の内面から舌に広がる外舌筋で、収縮すると舌を前方へ突き出す働きをもつ。