正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4です。
失語症構文検査では、文の理解の方略が段階的に評価されます。
語順ストラテジーとは、助詞を手がかりにせず、文の最初の名詞を動作をする人(動作主)と解釈する方略です。
このため、最初の名詞が動作主でない文で理解を誤ります。
【選択肢別解説】
1:× 「犬が吠える」は名詞が1つの単純な文です。
動作主を取り違える余地がないため、理解できます。
2:× 「子供が魚を釣る」は、最初の名詞が動作主の基本語順の文です。
また、魚が子供を釣ることは意味的にありえないため、理解しやすい文です。
3:○ 理解困難な文です。
「太郎を次郎が誉める」は、目的語が先に来る語順の文です。
最初の太郎を動作主と解釈し、太郎が次郎を誉めたと誤って理解します。
4:○ 理解困難な文です。
「白猫が黒猫に追いかけられる」は受動文です。
最初の白猫を動作主と解釈し、白猫が追いかけたと誤って理解します。
5:× 「お母さんがキャベツを包丁で切る」は、動作主が最初に来る基本語順の文です。
語順ストラテジーでも正しく理解できます。
【ポイント】
語順方略の段階の患者は、助詞の働きを利用できないため、かきまぜ文や受動文の可逆文で誤ります。
次の段階では助詞を手がかりにした理解(助詞ストラテジー)が可能になります。
【用語】
失語症構文検査:失語症の文の理解や産生を、文の型ごとに調べる検査である。
語順ストラテジー:文の最初の名詞を動作主と解釈するなど、語順だけを手がかりに文を理解する方略である。
動作主:文の中で、その動作を行う人や物にあたる名詞のことである。