正答4
解説
正解は4です。
脳梁は左右の大脳半球をつなぐ線維の束で、部位によって結ぶ領域が異なります。
脳梁膨大部は最も後方の部分で、左右の後頭葉(視覚野)を結びます。
【選択肢別解説】
1:× 右手の構成障害は、構成能力に優位な右半球と右手の運動野との連絡が絶たれて起こる症状です。
脳梁の体部(幹)の損傷で起こります。
2:× 左手の失行は、言語優位の左半球から右半球の運動野への指令が伝わらないために起こります。
脳梁の体部の損傷で起こります。
3:× 左手の失書も、左半球の言語の情報が右半球に伝わらないために起こり、脳梁の体部の損傷で生じます。
4:○ 左視野の情報は右後頭葉に入り、脳梁膨大部を通って左半球の言語野に送られます。
膨大部の損傷ではこの経路が断たれ、左視野に示した文字が読めなくなります。
5:× 左手の触覚性呼称障害は、左手で触った物の情報が右半球から左半球へ伝わらないために起こります。
脳梁の体部の後部の損傷で起こります。
【ポイント】
脳梁離断症候群では、損傷部位で症状が分かれます。
体部の損傷は左手の失行・失書・触覚性呼称障害、膨大部の損傷は左視野の失読と整理しましょう。
【用語】
脳梁膨大部:脳梁の最も後方の部分で、左右の後頭葉を結ぶ線維が通る。
失読:視力や言語理解が保たれているのに、文字を読んで理解することが障害される症状である。
構成障害:部分を組み合わせて、全体の形を作ることができなくなる症状である。
触覚性呼称障害:物に手で触れてもその名前が言えなくなる症状で、視覚では呼称できる場合をいう。
脳梁離断症候群:脳梁の損傷で左右の大脳半球の連絡が絶たれ、左手の失行や失書などが生じる症候群である。