正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5です。
脳動脈の灌流域と、そこで起こる失認の種類の対応を問う問題です。
中大脳動脈は、大脳半球の外側面(前頭葉・頭頂葉・側頭葉の外側)を広く灌流します。
【選択肢別解説】
1:× 物体失認は、両側の後頭葉から側頭葉の下面の損傷で起こる視覚性の失認です。
主に後大脳動脈領域の梗塞で生じます。
2:× 相貌失認は、主に右の紡錘状回などの後頭葉・側頭葉下面の損傷で起こります。
後大脳動脈領域の症状です。
3:× 街並失認は、右の海馬傍回後部などの損傷で起こり、よく知っている建物や風景がわからなくなる症状です。
後大脳動脈領域の症状です。
4:○ 手指失認は、ゲルストマン症候群の一症状で、左の角回など頭頂葉下部の損傷で起こります。
この部位は中大脳動脈の灌流域です。
5:○ 半側身体失認は、主に右頭頂葉の損傷で起こり、麻痺側の身体を自分のものと認識しにくくなります。
中大脳動脈領域の症状です。
【ポイント】
視覚性の失認(物体・相貌・街並・色彩)は、後大脳動脈領域の後頭葉や側頭葉下面の損傷で起こります。
身体に関する失認や半側空間無視は、中大脳動脈領域の頭頂葉の損傷で起こります。
【用語】
中大脳動脈:大脳半球の外側面を広く栄養する、内頸動脈の枝の血管である。
相貌失認:よく知る人の顔を見ても、誰かわからなくなる症状である。
街並失認:よく知っている風景や建物を見ても、場所がわからなくなる症状である。
手指失認:自分や他人の指を、指示されても区別して示せなくなる症状である。
半側身体失認:身体の片側を自分のものとして認識できなくなる症状である。