正答5
解説
正解は5です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
脳の領域を結ぶ神経線維のネットワークと、その損傷による症状を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 前頭前野と他の領域を結ぶネットワークは遂行機能に関わり、記述は正しいです。
計画を立て、行動を調整する働きを担います。
2:× 言語ネットワークには、皮質の言語野のほか線条体などの皮質下構造も含まれます。
線条体の損傷で失語が生じることがあり、記述は正しいです。
3:× 頭頂葉と前頭葉を背側で結ぶネットワークは、空間性注意に関わります。
記述は正しいです。
4:× 後頭葉から側頭葉へ腹側を通るネットワークは、物の形や色の認識に関わります。
この経路の損傷で物体失認が生じ、記述は正しいです。
5:○ 交連線維の損傷で生じるのは、半球内ではなく半球間の離断症候群です。
交連線維は脳梁など左右の半球を結ぶ線維です。
脳梁が損傷されると、左手の失行や左手の触覚性呼称障害などが生じます。
【ポイント】
連合線維は同じ半球内を、交連線維は左右の半球間を、投射線維は皮質と下位の中枢を結びます。
伝導失語は連合線維(弓状束など)の損傷との関係で説明されます。
【用語】
遂行機能:目標を立て、計画を実行し、状況に応じて行動を調整する能力である。
線条体:大脳基底核の一部で、尾状核と被殻から成る構造である。
交連線維:左右の大脳半球を結ぶ神経線維で、脳梁が代表的である。
半球内離断症候群:同じ半球の中で離れた領域をつなぐ神経線維が壊れて起こる症状の総称である。
物体失認:視力に問題がないのに、見た物が何であるかがわからない症状である。