正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5です。
道具の強迫的使用は、目の前の道具を本人の意思に反して右手が使ってしまう症状です。
左前頭葉内側面と脳梁膝部の損傷で生じます。
【選択肢別解説】
1:× 拮抗性失行は、脳梁損傷で左手が右手の動作と反対のことをしてしまう症状です。
道具の強迫的使用とは別の症候で、合併することが特徴ではありません。
2:× 道具の強迫的使用は両手ではなく、右手に生じます。
左手は右手の動きを止めようとすることがあります。
3:× 原因は頭頂葉内側部ではなく、左前頭葉内側部(補足運動野など)と脳梁膝部の損傷です。
4:○ 見た物品を、使う意思がないのに右手が使ってしまうのが特徴です。
例えば目の前に櫛を置くと、右手が勝手に取って髪をとかしてしまいます。
5:○ 本能性把握反応を伴います。
手に触れた物や見た物を追って握ってしまう反応で、前頭葉内側部の損傷でみられます。
【ポイント】
類似の症状に「使用行動」がありますが、こちらは両手に生じ、前頭葉の損傷でみられます。
道具の強迫的使用は一側の手に限られる点が区別の要です。
【用語】
道具の強迫的使用:目の前の道具を、本人の意思に反して使ってしまう症状である。
拮抗性失行:脳梁の障害で、左手が右手の意図する動作に反する動きをしてしまう症状である。
本能性把握反応:手に触れた物や目の前の物を手が追いかけて握ってしまう反応で、前頭葉内側面の損傷でみられる。
使用行動:目の前に置かれた物品を、指示がなくても両手で使ってしまう行動で、前頭葉の損傷でみられる。