正答1
解説
正解は1です。
子どもの会話能力の発達過程を問う問題です。
会話の基盤は、乳児期の養育者とのやりとりの中で少しずつ作られていきます。
【選択肢別解説】
1:○ 乳児期前半から、乳児と養育者は声や表情を交互に出し合うやりとりをします。
これは話し手と聞き手が交替する会話の原型(原会話)とされます。
2:× スクリプト知識は、出来事の手順についての知識で、ごっこ遊びや出来事の語りを支えます。
しかし幼児期の会話能力の基礎は、乳児期からのやりとりの交替や共同注意の経験にあります。
3:× 幼児期でも、相手の注意を引いてから話しかけるなど、会話を適切に始めることができるようになります。
会話の開始が常に唐突というわけではありません。
4:× あいづちなど、相手に適切なタイミングで反応を返す能力は、学童期以降も発達を続けます。
幼児期に完成するわけではありません。
5:× 4歳ごろの幼児は、年下の子に話すときに短く簡単な言葉を使うなど、相手によって話し方を変えます。
発話スタイルの使い分けは幼児期から出現します。
【ポイント】
会話の交替(ターンテイキング)の原型は、乳児期の養育者との発声のやりとりにみられます。
会話の能力は語用論の発達として、学童期以降も長く伸び続けます。
【用語】
ターンテイキング:会話で話し手と聞き手が交互に役割を交替する仕組みである。
スクリプト知識:日常の出来事の典型的な流れについて、子どもが持つ知識である。
フィードバック:相手の発話に対し、うなずきなどで反応を返すことをいう。
発話スタイル:相手や場面に応じて使い分ける、話し方や言葉づかいの様式である。
語用論:場面や相手との関係の中で、言葉がどのように使われ理解されるかを扱う分野である。