正答2
解説
正解は2です。
中途失聴者は、言語を習得したあとで聴力を失った人です。
話す力はすでに身についているため、支援の中心は聞こえの補償とコミュニケーション手段の確保、心理面の支えになります。
この問題は適切でないものを選ぶので、○ が答え(適切でない対応)です。
【選択肢別解説】
1:× 適切です。
突然聞こえを失った衝撃や不安は大きいため、初期から心理的支援を行います。
2:○ 適切ではありません。
中途失聴者は音声言語を習得済みで、構音は保たれていることが多いです。
初期の対応として構音指導を行う必要性は低いです。
3:× 適切です。
相手に話し方の工夫を頼む、聞き返す、話題を確認するなどのコミュニケーションストラテジーを身につけてもらいます。
4:× 適切です。
聞こえにくい本人との面談では、筆談などの書記を併用して、情報を確実に伝えます。
5:× 適切です。
補聴器や補聴援助システムの適合を行い、残存聴力を最大限に活用できるようにします。
高度の場合は人工内耳も検討します。
【ポイント】
失聴が長期間に及ぶと、自分の声が聞こえないために声の大きさや発音が崩れることがあります。
その場合は発声・発音の維持を目的とした指導を行うこともありますが、初期対応の中心ではありません。
【用語】
中途失聴者:音声言語をいったん習得したあとで、病気や事故などにより聴力を失った人である。
コミュニケーションストラテジー:聞き取りにくい状況で、聞き返しや話し方の工夫などを使って会話を成り立たせる方法である。
補聴システム:補聴器に加え、無線機器などを組み合わせて聞こえを補う仕組みの総称である。
書記併用:話し言葉に文字や筆談などを組み合わせて、情報を伝える方法である。
構音指導:正しい音の出し方を身につけさせるための、言語聴覚士による指導である。