正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5です。
ティンパノグラムは、外耳道の圧を変えながら鼓膜の動きやすさを測る検査で、ピークの位置は中耳腔の圧を表します。
ピークが-200daPa以下にある場合は、中耳腔が強い陰圧になっている状態(C型)です。
【選択肢別解説】
1:○ 耳管狭窄症では耳管が開きにくく中耳腔の換気ができないため、中耳腔が陰圧になります。
ピークが陰圧側にずれたC型のティンパノグラムになります。
2:× 感音難聴は内耳より奥の障害で、中耳の機能は正常です。
ティンパノグラムは正常のA型になります。
3:× 耳硬化症ではアブミ骨が固着して鼓膜の動きが悪くなるため、ピークは正常圧付近で低いAs型になります。
4:× 耳小骨連鎖離断では鼓膜が動きやすくなるため、ピークは正常圧付近で非常に高いAd型になります。
5:○ 滲出性中耳炎では、耳管機能が悪く中耳腔が陰圧になります。
貯留液が多いとピークのないB型になりますが、陰圧が強い時期にはC型を示します。
【ポイント】
ティンパノグラムはA型(正常)、As型(耳硬化症)、Ad型(耳小骨連鎖離断)、B型(滲出性中耳炎・鼓膜穿孔)、C型(耳管狭窄・滲出性中耳炎)の対応で覚えます。
ピークの「高さ」と「位置」を分けて読むのがコツです。
【用語】
ティンパノグラム:外耳道の圧を変えながら鼓膜の動きやすさを測定した、中耳の状態を示すグラフである。
daPa:デカパスカルの略で、外耳道圧や中耳圧の単位である。
耳管狭窄症:中耳と鼻をつなぐ耳管が狭くなり、中耳の換気が悪くなって圧が下がる病態である。
耳硬化症:アブミ骨の底が固着して動きにくくなり、進行性の伝音難聴をきたす病気である。
耳小骨連鎖離断:耳小骨のつながりが外傷などで切れた状態で、鼓膜が動きやすくなる。
滲出性中耳炎:中耳に液体がたまって、伝音難聴が起こる病気である。