正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5です。
3歳児は構音の発達途中で、まだ習得していない音を省略したり、別の音に置き換えたりする誤りがよくみられます。
こうした発達途上の誤り(未熟構音)は自然に治ることが期待できますが、異常な構音操作による誤り(異常構音)は自然には治りにくいです。
【選択肢別解説】
1:○ [h]の省略は、「はっぱ」が「あっぱ」になるような誤りです。
3歳ごろではまだ[h]が安定していないことがあり、発達とともに自然に改善が期待できます。
2:× [b]の鼻音化は、[b]が[m]のように鼻に抜ける誤りで、鼻咽腔閉鎖機能不全を疑う所見です。
発達途上の誤りではなく、自然治癒は期待できません。
3:× [s]の口蓋化は、舌の中央部を硬口蓋に接触させて作る口蓋化構音で、異常構音の一つです。
自然には治りにくく、構音訓練が必要です。
4:× [i]の側音化は、舌の側方から呼気が漏れる側音化構音で、イ列音に多い異常構音です。
自然治癒しにくく、構音訓練の対象となります。
5:○ [s]の[t]への置換は、「さかな」が「たかな」になるような誤りです。
[s]は習得が遅い音で、3歳では[t]への置換がよくみられ、発達とともに自然に改善が期待できます。
【ポイント】
発達途上の誤りは省略・置換が中心で、習得時期の遅い[s][ts][dz][ɾ]などに多くみられます。
口蓋化構音・側音化構音・鼻咽腔構音などの異常構音は自然治癒しにくいので区別しましょう。
【用語】
口蓋化:歯茎で作るべき音を、舌の中央部を硬口蓋に接触させて作ってしまう異常構音である。
側音化:息が舌の中央ではなく側方から流れ出て、歪んだ音になる異常構音である。
鼻音化:本来は口から出る音が鼻に抜けて、鼻音のように聞こえる構音の間違いである。
置換:ある音を別の音に置き換えて発音してしまう構音の間違いである。
省略:ある音を発音せずに落としてしまう構音の間違いである。
異常構音:発達の途中では通常みられない、誤った構音操作によって作られる歪んだ音である。