正答4
解説
正解は4です。
精神物理学的測定法の特徴と、時間とともに変化する閾値の測定に向く方法を問う問題です。
暗順応では、暗所に入ってからの時間経過とともに光の閾値が下がっていきます。
【選択肢別解説】
1:× マグニチュード推定法は、刺激の感覚的な大きさを数値で答えさせる直接尺度構成法です。
閾値の測定法ではありません。
2:× 調整法は、観察者自身が刺激の強さを調節して、ちょうど感じる点を決める方法です。
手早く測れる反面、調節の仕方や判断基準の個人差に左右されやすい方法です。
刻々と変わる閾値を一定の手続きで追いかける測定には向きません。
3:× 極限法は、刺激を一定方向に少しずつ変える系列を上昇・下降で繰り返す方法です。
1回の測定に時間がかかるため、時間的に変化する閾値には向きません。
4:○ 正しい選択肢です。
上下法は、反応があれば刺激を弱め、なければ強めるというように、直前の反応に応じて刺激を上下させます。
閾値付近を効率よく追跡できるため、変化していく閾値の測定に適しています。
5:× 恒常法は、決められた複数の強さの刺激をランダムに多数回呈示する方法です。
精度は高いものの時間がかかり、閾値が一定であることを前提とします。
【ポイント】
古典的な閾値測定法は極限法・調整法・恒常法の3つです。
上下法はその改良型の適応的な方法で、聴力検査で閾値を探す手順にも似た考え方が使われます。
【用語】
暗順応:明るい所から暗い所に入ったあと、時間とともに目が暗さに慣れ感度が上がる現象である。
マグニチュード推定法:刺激に対して感じた感覚の大きさを、被験者に数値で直接答えさせて尺度を作る方法である。
極限法:刺激を一定の方向に少しずつ変えて、感じ方が変わる点を調べる測定法である。
調整法:被験者自身が刺激の強さを調節し、基準に合わせたり感じ始める点を決めたりする測定法である。
恒常法:あらかじめ決めた数段階の刺激を順不同に繰り返し示して、反応の割合から閾値を求める測定法である。
上下法:直前の反応に応じて刺激を上げ下げし、閾値付近を効率よく測る方法である。