正答4
解説
正解は4です。
耳硬化症の特徴的な所見を問う問題です。
耳硬化症はアブミ骨の底板が骨の増殖で固着し、伝音難聴が進行する疾患です。
【選択肢別解説】
1:× 誤りです。
C5dipは4,000Hz付近の聴力が谷状に低下する所見で、騒音性難聴の特徴です。
2:× 誤りです。
鼓膜弛緩部の穿孔は真珠腫性中耳炎でみられる所見です。
耳硬化症の鼓膜は通常正常です。
3:× 誤りです。
耳硬化症は、アブミ骨が固着して伝音系が硬くなるため、低音域から障害される伝音難聴が典型です。
4:○ 正しい選択です。
耳硬化症では2,000Hz付近の骨導閾値が上昇するカーハート・ノッチがみられ、特徴的な所見です。
5:× 誤りです。
膿性耳漏は化膿性中耳炎などの所見で、耳硬化症では耳漏はみられません。
【ポイント】
耳硬化症は、鼓膜正常、伝音難聴、カーハート・ノッチ、アブミ骨筋反射の消失が特徴です。
治療にはアブミ骨手術が行われます。
【用語】
耳硬化症:アブミ骨の底板が骨の増殖で固まり、伝音難聴が進行する疾患である。
C5dip:4,000Hz付近の聴力だけが谷のように低下する聴力図の所見で、騒音性難聴に特徴的である。
骨導閾値:骨の振動を介して音を聞かせたときに、ようやく聞こえる最小の音の大きさを指す。
鼓膜弛緩部穿孔:鼓膜の上部のたるんだ部分に穴が開くことで、真珠腫性中耳炎でみられる所見である。
高音障害型難聴:高い周波数の音ほど聞こえにくくなる、聴力図が右下がりになる難聴である。
カーハート・ノッチ:伝音難聴であるのに、骨導聴力が2,000Hz付近でくぼむように低下してみえる所見である。