正答2
解説
正解は2です。
聴覚の臨界帯域(臨界帯域幅)の性質を問う問題です。
臨界帯域とは、内耳の周波数分析を一種のフィルタとして捉えたときの帯域幅です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
中心周波数が約500Hz以下の低い領域では、臨界帯域幅はほぼ一定で約100Hzです。
2:○ 誤った記述です。
中心周波数が500Hzを超えると、臨界帯域幅は約200Hzで一定になるのではなく、中心周波数のおよそ20%程度の幅で周波数とともに広がります。
3:× 正しい記述です。
臨界帯域は聴覚系が音を周波数ごとに分けて処理する周波数分析機能を反映した概念です。
4:× 正しい記述です。
臨界帯域幅以下では、パワー密度を一定にして雑音の帯域を広げると、純音にかかる雑音エネルギーが増えるためマスキング量が増大します。
5:× 正しい記述です。
臨界帯域幅を超えて帯域を広げても、帯域外の成分は純音のマスキングに寄与しないためマスキング量は一定です。
【ポイント】
臨界帯域は、フレッチャーの帯域幅拡大実験で示された概念です。
補聴や騒音下の語音聴取を考える際の基礎知識になります。
【用語】
臨界帯域:内耳の周波数分析を、帯域をもつフィルタとして捉えたときの周波数の幅を指す。
マスキング:ある音が別の音の存在によって聞き取りにくくなる現象である。
パワー密度:単位周波数幅あたりに含まれる音のエネルギーの大きさを指す。