正答5
解説
正解は5です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
純音聴力検査では、検査音が反対側の耳で聞こえてしまう陰影聴取を防ぐため、反対耳に雑音を与えるマスキングを行います。
【選択肢別解説】
1:× 記述は正しいです。
気導受話器の音は頭蓋骨を介して反対耳に届きますが、その減衰量(両耳間移行減衰量)はおよそ50〜60dBと大きいです。
2:× 記述は正しいです。
マスキングは、検査音が聞こえのよい耳で聞き取られる陰影聴取を防ぐために行います。
3:× 記述は正しいです。
骨導音は頭蓋骨全体を振動させるため、両耳間移行減衰量はほぼ0〜10dBで、15dB未満です。
4:× 記述は正しいです。
マスキング音が強すぎると検査耳まで届いてしまい(オーバーマスキング)、検査耳の閾値が実際より高く(悪く)測定されます。
5:○ 記述が誤りです。
外耳道を受話器でふさぐと低音の骨導音がこもって大きく聞こえるため、骨導閾値は上昇ではなく低下(改善)します。
これを外耳道閉鎖効果といいます。
【ポイント】
骨導の両耳間移行減衰量はほぼ0dBのため、骨導検査では原則として反対耳のマスキングが必要です。
【用語】
両耳間移行減衰量:検査音が頭蓋骨を伝わって反対耳に届く際に、音が弱められる量のことである。
陰影聴取:検査耳の聴力が悪いとき、検査音が反対耳に伝わり、そちらの耳で聞こえてしまう現象である。
オーバーマスキング:反対耳に与えるマスキング音が強すぎて、検査耳にまで影響して閾値を上げてしまう現象である。
外耳道閉鎖効果:外耳道を塞ぐと、骨導音が外耳道内にこもって強まり、低音の骨導が大きく聞こえる現象である。
マスキング:雑音などの音により、ある音を聞こえにくくする現象で、検査では反対耳に雑音を与えて用いる。