正答1
解説
正解は1です。
この問題は補充現象を反映しないものを選ぶので、○ が答えです。
補充現象は、音の大きさの感覚(ラウドネス)が音の強さに対して急に大きくなる現象です。
そのため補充現象の検査は、ラウドネスの変化や小さな強さの変化への感度を調べます。
【選択肢別解説】
1:○ OAE(耳音響放射)は、外有毛細胞の働きにより内耳から出る微弱な音を記録する検査です。
外有毛細胞の機能の有無はわかりますが、ラウドネスの増大の程度を測るものではないため、補充現象を反映しません。
2:× SISI検査は、閾値上20dBの音に1dBの強さの変化を加え、どれだけ気づけるかを調べます。
補充現象があると小さな変化に敏感になるため、得点が高くなります。
3:× ABLB検査は、一側性の難聴で左右の耳の音の大きさを比べ、ラウドネスの増加の仕方を直接調べる検査です。
4:× 不快閾値と聴覚閾値との差(ダイナミックレンジ)が狭いことは、ラウドネスの急な増大を示し、補充現象を反映します。
5:× 自記オージオメトリでは、補充現象があると連続音で記録の振幅が小さくなります(ジャーガーのⅡ型)。
【ポイント】
補充現象の検査はSISI・ABLB・自記オージオメトリ・ダイナミックレンジの測定です。
補充現象陽性は内耳性難聴を示唆します。
【用語】
OAE:耳音響放射の略で、内耳の外有毛細胞の働きによって耳から外に放出される微弱な音である。
SISI検査:short increment sensitivity indexの略で、閾値上の音のわずかな強さの増加に気づけるかで補充現象を調べる検査である。
ABLB検査:バランステストともよばれ、左右の耳に交互に音を聞かせて大きさが等しく感じる強さを比べ、補充現象を調べる検査である。
自記オージオメトリ:被検者が自分でボタンを操作して聴力を記録し、記録の形から難聴の部位を推定する検査である。