正答1
解説
正解は1です。
成人の聴覚障害者の、言葉の聴取能力の評価方法を問う問題です。
語音の聴取能力は、十分に聞こえる大きさで提示して評価することが基本です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:○ 閾値付近の音圧で語音聴取能力を評価するという記述は誤りです。
閾値付近ではそもそも音が聞こえにくいため、閾値より十分に大きい音圧(閾値上)で提示し、複数の音圧で正答率を求めます。
2:× 裸耳と補聴器装用下とで評価することは正しいです。
両者を比べることで、補聴器による改善の程度が分かります。
3:× 単音節・単語・文を用いることは正しいです。
単音節では音の聞き分け、単語や文では文脈を利用した実際の聞き取りの能力が評価できます。
4:× SN比(信号と雑音の比)を変えて評価することは正しいです。
騒音下での聞き取りは日常生活で重要であり、雑音の条件を変えて評価します。
5:× クローズセットの構成で難易度を変えて評価することは正しいです。
選択肢の数が限られるクローズセットは易しく、自由に答えるオープンセットは難しくなるため、難易度の調整に用います。
【ポイント】
語音明瞭度検査では、提示音圧を変えて正答率を測り、最も良い正答率を最高語音明瞭度とします。
補聴器の効果判定では、装用時と非装用時の語音明瞭度を比較します。
【用語】
クローズセット:あらかじめ決められた候補の中から答えを選ばせる形式で、候補の数で難しさが変わる。
SN比:目的の音と雑音の強さの比で、小さいほど聞き取りが難しくなる。
語音聴取能力:話し言葉の音をどれくらい正しく聞き取れるかという力である。
最高語音明瞭度:提示音圧を変えて測った語音明瞭度のうち、最も高い値である。
オープンセット:答えの候補を示さずに、聞こえたとおりに自由に答えさせる形式である。