正答2
解説
正解は2です。
中耳疾患などと、その特徴・検査所見の組み合わせを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 急性中耳炎は外耳道からではなく、主に耳管を経由して起こる感染です。
かぜなどの上気道の炎症が、耳管を通って中耳に波及します。
2:○ 真珠腫性中耳炎と骨破壊の組み合わせは正しいです。
中耳に入り込んだ角化上皮の塊が周囲の骨を破壊し、耳小骨の破壊やめまい、顔面神経麻痺などの合併症を起こします。
3:× 慢性中耳炎ではアブミ骨筋反射は陽性になりません。
鼓膜穿孔などで鼓膜のインピーダンスの変化を測定できず、反射は通常検出されません。
4:× 耳小骨連鎖離断のティンパノグラムはB型ではなく、Ad型です。
耳小骨の連結が外れて鼓膜が動きやすくなるため、ピークが異常に高くなります。
5:× 耳硬化症の骨導閾値の低下は500Hzではなく、2000Hz付近にみられます。
この骨導の落ち込みをカーハルトのノッチと呼びます。
【ポイント】
ティンパノグラムは、A型が正常、As型が耳硬化症、Ad型が耳小骨連鎖離断、B型が滲出性中耳炎、C型が耳管狭窄と整理します。
真珠腫性中耳炎は骨破壊を伴うため、手術による摘出が原則です。
【用語】
真珠腫性中耳炎:角化した上皮が中耳に入り込んでかたまりを作り、周囲の骨を壊していく中耳炎である。
ティンパノグラム:ティンパノメトリで得られる、外耳道の圧と鼓膜の動きやすさを示すグラフである。
耳小骨連鎖離断:耳小骨のつながりが外傷などで途切れ、伝音難聴を起こす状態である。
耳硬化症:アブミ骨が固着して動きにくくなり、伝音難聴を起こす疾患である。
経外耳道感染:外耳道を通って鼓膜から中耳へ、病原体が入って起こる感染である。
カーハルトのノッチ:耳硬化症でみられる、2000Hz付近の骨導聴力の見かけ上の落ち込みである。