正解を3つ選んでください。
正答2・3・4
解説
正解は2と3と4です。
会話音域の平均聴力レベルが両側50dBと判定された7歳児の、今後の方針を決めるための検査を問う問題です。
学童期の難聴では、他覚的検査で聴力を確かめること、補聴や教育の方針を決めるために発達面を把握することが重要です。
【選択肢別解説】
1:× 内耳機能検査は方針決定に有用な検査として優先されません。
補充現象の有無などから障害部位を推定する検査で、7歳児では実施や判定が難しく、方針の決定に直接つながりにくいためです。
2:○ 耳音響放射は有用です。
外有毛細胞の機能を反映する他覚的検査で、本人の応答に頼らずに内耳の状態を確認できます。
3:○ 聴性脳幹反応は有用です。
他覚的に聴力の閾値を推定できる検査で、自覚的検査の結果が正しいかを確かめられます。
学童期では心因性難聴(機能性難聴)との鑑別にも役立ちます。
4:○ WISC-Ⅳ知能検査は有用です。
知的発達の水準や認知の特徴を把握することで、補聴や教育の場の選択など、支援方針を立てることができます。
5:× アブミ骨筋反射は方針決定に有用な検査として優先されません。
中耳の状態や補充現象の推定に用いる検査で、50dB程度の難聴児の今後の方針を決めるうえでは優先度が低いためです。
【ポイント】
学童期に初めて見つかった難聴では、心因性難聴の可能性も考え、耳音響放射や聴性脳幹反応などの他覚的検査で確認します。
WISC-Ⅳは5歳0か月から16歳11か月が対象の知能検査です。
【用語】
耳音響放射:音刺激に対して内耳の外有毛細胞から返ってくる微小な音を、外耳道で測る検査である。
聴性脳幹反応:音刺激に対して脳幹の聴覚路から出る電位を頭皮上で記録する検査で、ABRともいう。
アブミ骨筋反射:大きな音に反応して中耳のアブミ骨筋が収縮する反射で、聴覚の他覚的な検査に用いられる。
WISC-Ⅳ知能検査:5歳から16歳までの子どもの知的能力を、複数の指標で調べる検査である。
会話域:会話音声の周波数帯で、聴力の評価で目安として使われる。