正答4
解説
正解は4です。
偽性(仮性)球麻痺は、両側の上位運動ニューロン(皮質延髄路)の障害によって、球麻痺に似た症状が出る状態です。
多発性脳梗塞などで起こり、痙性構音障害や嚥下障害を示します。
この問題は症状でないものを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:× 流涎は偽性球麻痺の症状です。
口唇の閉鎖や唾液の嚥下が不十分になり、よだれが出ます。
2:× 開鼻声は偽性球麻痺の症状です。
軟口蓋の運動が障害され、鼻咽腔閉鎖が不十分になるためです。
3:× 嚥下障害は偽性球麻痺の症状です。
嚥下反射の惹起遅延などによって誤嚥が起こります。
4:○ 舌の線維束性攣縮は偽性球麻痺の症状ではありません。
線維束性攣縮は下位運動ニューロンの障害で起こる所見で、舌の萎縮とともに球麻痺(延髄の障害)でみられます。
5:× 努力性発声は偽性球麻痺の症状です。
喉頭の筋緊張が亢進し、絞り出すような声(努力性嗄声)になります。
【ポイント】
球麻痺は下位運動ニューロン障害で舌の萎縮・線維束性攣縮がみられ、偽性球麻痺は上位運動ニューロン障害で舌の萎縮はなく、下顎反射の亢進や強制泣き・強制笑いがみられます。
【用語】
偽(仮)性球麻痺:両側の皮質延髄路の障害により、球麻痺に似た嚥下障害や構音障害が出る状態である。
線維束性攣縮:筋の一部がぴくぴくと細かく不随意に収縮する現象で、下位運動ニューロン障害でみられる。
努力性発声:喉に力を入れて絞り出すように声を出す発声で、緊張した苦しそうな声になる。
流涎:唾液を飲み込めず、口からよだれがこぼれ出る状態である。
球麻痺:延髄の運動神経核など下位運動ニューロンの障害により、構音や嚥下が障害される状態である。