単純軟化法によるボイラー補給水の処理に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 軟化装置は、強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したK塔に水を通過させて、水中の硬度成分を取り除くものである。
B 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく減少してくる。
C 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の交換能力が低下した場合は、一般に食塩水で再生を行う。
D 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
正答5
解説
正解は5です。
単純軟化法は、水中の硬度成分(カルシウムイオンやマグネシウムイオン)を、陽イオン交換樹脂のナトリウムイオンと置き換えて取り除く方法です。
A〜Dのうち適切な記述だけをすべて選びます。
【記述別解説】
A:× 誤った記述です。
単純軟化法の軟化装置は、ナトリウム形の強酸性陽イオン交換樹脂を充塡したNa塔に水を通すものです。
樹脂を充塡した塔を「K塔」としている点が誤りです。
B:× 誤った記述です。
樹脂の交換能力には限りがあり、処理水量が増えると、やがて処理水に硬度成分が漏れ出してきます。
この点を貫流点といい、貫流点を超えると処理水の残留硬度は減少ではなく著しく増加します。
C:○ 適切な記述です。
交換能力が低下した樹脂は、一般に食塩水(塩化ナトリウム水溶液)を通して再生します。
食塩水のナトリウムイオンが、樹脂に捕らえられたカルシウムイオンなどと入れ替わり、樹脂がナトリウム形に戻ります。
D:○ 適切な記述です。
樹脂は使用中に鉄分などで汚染され、交換能力が低下します。
このため、1年に1回程度、汚染状況を調査し、樹脂の洗浄と補充を行います。
適切なのはCとDです。
【選択肢別解説】
1:× AとBはどちらも誤った記述です。
2:× 誤ったAとBを含み、適切なDが抜けています。
3:× 誤ったAを含み、適切なCが抜けています。
4:× 誤ったBを含んでいます。
5:○ CとDの組合せで、適切な記述だけをすべて挙げています。
【ポイント】
単純軟化法は硬度成分をナトリウムに置き換えるだけなので、水中の塩類の総量は減りません。
貫流点を超えたら残留硬度が急に増えるので、その前に再生を行います。