重油を燃料とするボイラーにおいて、低発熱量が45MJ/kgの重油を毎時350kg燃焼させ、毎時4tの蒸気が発生したとき、発生蒸気の比エンタルピの値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。
ただし、ボイラーの効率は90%、給水の温度は23℃とする。
正答5
解説
正解は5です。
ボイラー効率の式から、発生蒸気の比エンタルピを逆算する計算問題です。
ボイラー効率は、燃料の発熱量のうち、蒸気の発生に使われた熱の割合です。
【計算】
ボイラー効率η=G×(h2-h1)÷(F×Hl)です。
Gは蒸発量、h2は発生蒸気の比エンタルピ、h1は給水の比エンタルピです。
Fは燃料消費量、Hlは燃料の低発熱量です。
G=4000kg/h、F=350kg/h、Hl=45000kJ/kg、η=0.90を使います。
燃料の入熱=350×45000=15,750,000kJ/hです。
蒸気が受け取った熱=0.90×15,750,000=14,175,000kJ/hです。
h2-h1=14,175,000÷4000=3543.75kJ/kgです。
水の比熱を約4.187kJ/(kg・K)とすると、h1≒4.187×23≒96kJ/kgです。
h2≒3543.75+96≒3640kJ/kgとなります。
【選択肢別解説】
1:× 97kJ/kgは、ほぼ23℃の給水の比エンタルピに当たる値です。
発生蒸気の比エンタルピではありません。
2:× 100kJ/kgも水の比エンタルピ程度の値で、蒸気の値としては小さすぎます。
3:× 130kJ/kgも水の比エンタルピ程度の値で、計算結果と大きく異なります。
4:× 3450kJ/kgは、給水の比エンタルピを足すべきところを引いた値(3543.75-96≒3450)です。
5:○ 計算結果の約3640kJ/kgに最も近い値です。
【ポイント】
効率の式では、蒸気が受け取った熱を「発生蒸気と給水の比エンタルピの差」で表します。
給水の比エンタルピは「水温×約4.19」で近似できます。