問326 60歳女性。
白金製剤を含む化学療法治療後に増悪した再発卵巣がんに対し、ドキソルビシン塩酸塩をMPEG-DSPE(注)修飾リポソームに封入した注射剤(ドキシル注)による治療を検討することになった。
(注:N-(Carbonyl-methoxypolyethylene glycol 2000)-1,2-distearoyl-sn-glycero-3-phosphoethanolamine sodium salt)
治療導入前のカンファレンスにおいて薬剤師が情報提供する内容として、適切なのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2。
ドキシル(リポソーム化ドキソルビシン)は体内動態・毒性プロファイルが従来のドキソルビシン塩酸塩製剤と異なるため、単純な代替として用量を読み替えて使用することはできない。
またリポソームの脂質膜にはHSPC(水添大豆ホスファチジルコリン)等の大豆由来成分が含まれるため、大豆アレルギーの有無を確認する必要がある。
リポソーム化は細網内皮系による捕捉を回避して血中滞留を延長し腫瘍組織への集積性を高める目的で行われたものでインフュージョンリアクションを軽減するためではなく、インフュージョンリアクションはむしろ本剤に特有の副作用として注意すべきものであり、催吐リスクは高度ではなく中等度〜軽度に分類され3剤併用の制吐療法は必須でない。
血管外漏出時は投与を中止し同一部位からの再投与は行わない。