化合物Aを原料とし、得られる主生成物がラセミ体となる反応はどれか。
2つ選べ。
化合物A:1,2-ジメチルシクロペンテン(シクロペンテン環のC1、C2位にそれぞれメチル基が置換した二重結合をもつ)
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4。
1,2-ジメチルシクロペンテンは環構造により両メチル基が実質的にシス配置に固定された対称なアルケンである。
BH3/H2O2・NaOHのヒドロホウ素化-酸化は一方の炭素にH、他方にOHという異なる置換基を新たに導入するため、生成物は必ずキラルになり、面選択性がないため両鏡像異性体が等量生成しラセミ体となる。
Br2の付加はブロモニウムイオンを経て逆側から求核攻撃を受けるアンチ付加であり、対称なシス型アルケンへのアンチ付加は分子の対称面を崩すためキラルなラセミ体を与える。
一方、Pd-C/H2水素化、mCPBAエポキシ化、OsO4/NaHSO3ジヒドロキシ化はいずれも同じ置換基(H,H/O/OH,OH)を同じ面に導入するシン付加であり、シス型アルケンの対称面が保たれるためメソ体(アキラル)が生成し、ラセミ体とはならない。