問308-309 50歳女性。
身長155 cm、体重48 kg。
B型肝炎の既往あり。
起床時の手指関節のこわばり、肘関節、膝関節の痛みを主訴として受診し、関節リウマチと診断され、処方1と処方2の薬剤で治療していた。
その後、炎症がコントロールできず、受診した際に注射薬の追加が提案されたが、患者から「自分で注射するのは怖い。病院内で点滴してほしい。」との要望があったため、処方3が追加されることとなった。
なお、処方3の薬剤は、製造販売業者から卸売販売業者を経て、納入されたものである。
(処方1)
メトトレキサートカプセル2 mg 1回1カプセル(1日2カプセル)
毎週 日曜日 1日2回 8時、20時 4日分(投与実日数)
(処方2)
メトトレキサートカプセル2 mg 1回1カプセル(1日1カプセル)
毎週 月曜日 1日1回 8時 4日分(投与実日数)
(処方3)
点滴静注 アバタセプト(遺伝子組換え)点滴静注用
(250 mg/バイアル 2本) 500 mg
生理食塩液100 mL
1日1回 30分かけて投与
問309(法規・制度・倫理)
処方3の関節リウマチ治療薬の規制に関する記述として、正しいのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答1・5
解説
正解は1と5。
生物由来製品は、製造に用いた原材料となる生物(細胞等)の名称を注意事項等情報(添付文書)又は直接の容器・被包に記載することが義務付けられている。
また流通の追跡可能性を確保するため、卸売販売業者を経由して使用医療機関の情報が製造販売業者に伝わる仕組みが設けられている。
氏名・住所等の使用者記録の長期保存義務は主に血液製剤などの特定生物由来製品に課される規定であり、遺伝子組換えのアバタセプトのような一般の生物由来製品には該当しない。
生物由来製品の直接の容器・被包に記載する「生物」の文字は白地に黒枠、黒字であって「白地に赤枠、赤字」ではなく(医薬品医療機器等法第68条の17第1号、同法施行規則第230条。白地に赤枠、赤字は同法第44条第2項が定める劇薬の表示である)、また製造に用いた生物による感染症に関する最新の論文等に基づく評価の報告は、原則として6ヶ月以内ごとの感染症定期報告として行うものであり(同法第68条の24、同法施行規則第241条第2項)、既知の感染症と病状が明らかに異なるなど重大な研究報告を知ったときでも30日以内の報告であって(同法施行規則第241条第1項)、15日以内ではないため、選択肢2と選択肢4はいずれも誤りである。