問331 60歳男性。
約30分前に胸痛を訴え、近隣病院の救急センターに搬送された。
搬送時に意識障害が認められ、心拍40拍/分、血圧80/50 mmHgであった。
医師はこれらの症候が不整脈に伴う心拍出量低下で生じていると判断し、アトロピンによる緊急治療を開始することにした。
救急担当薬剤師が即座に患者のお薬手帳から常用薬を確認したところ、アトロピンの使用にあたり、注意が必要な疾患に罹患している可能性が考えられた。
その疾患の治療薬はどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4。
アトロピンは抗コリン薬であり、抗コリン作用により眼圧が上昇して症状を悪化させるため、閉塞隅角緑内障の患者には禁忌である。
ブリモニジン酒石酸塩点眼液は緑内障治療薬であり、この常用薬から閉塞隅角緑内障の可能性が示唆される。
またアトロピンは抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩と膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるため、前立腺肥大による排尿障害のある患者には禁忌であり、シロドシン錠(α1受容体遮断薬)はその治療薬であることから前立腺肥大症の存在を示唆する。
チペピジンは鎮咳薬、テプレノンは胃粘膜保護薬、トピロキソスタットは高尿酸血症治療薬であり、いずれもアトロピン使用にあたり特段の注意を要する疾患を示唆しない。